森について考える

「植えない森のすすめ」ブログより。



カナダの自然保護団体が税務当局と手を組み、寂しい独り者のヘラジカたちを救おうという運動を進めている、というニュース記事がでています。
「野生動物たちが行き来できる野生の回廊をつくろう」という計画です。

カナダには生態系の多様性や環境保護を目的とした「エコロジカル・ギフトプログラム(Ecological Gifts Program)」という制度があり、これに適合する土地の贈与は減税対象となるということですが、私たちも似たようなことをずっと考えてきました。

それは、スギやヒノキを植林しないで雑木山(植えない森)を保全している山主さんには山林の固定資産税を0にする、というものです。

今は、植林すると補助金がもらえるけれども、何もしなければ税金を取られるだけ、という状態ですから、「植えない森」は消えるばかりです。

そういうわけで、野生動物たちが棲む山もなくなる一方なのです。
国有林も植林、民有林も植林では、イノシシもサルも、シカも家なし状態で、植林地と農地をさまよい、農林業者に嫌われるばかりというわけです。

国が本当に野生動物保護を考えるのであれば、植林しない山主さんは無税どころか、維持費を出すようにしていけば、山主さんも潤い、動物たちも助かります。
高齢や山主が女性で林業も出来ないのに、植林を迫られて森林組合に仕事を頼んでも、山主さんには何のメリットもありません。
山主にお金は入らず、森林組合に入るだけです。

植林推進は、森林組合の仕事確保のためにあるようなものなのです。
水源涵養保安林や、熊本市が行っている「水源涵養林造成事業」もそうです。
公共事業予算獲得保証になっているだけで、本当に、水源涵養をしたいわけではないのです。

山に人が入れば汚します。
道がつくられます。
自然は破壊されます。
植林そのものも自然破壊です。

山村に暮らす高齢者たちの生活に潤いをもたらすためには、植林や林業推進ではなく、「植えない森推進補助事業」のほうがよほど役に立ちます。

何もしないことに税金を使えない、と役所はいうかも知れませんが、
生態系の多様性や環境保護を目的とした「エコロジカル・ギフトプログラム(Ecological Gifts Program)」という制度を真似して、豊かな「植えない森推進」に協力する人たちには、補助金を出す、という制度をつくればいいでしょう。

高齢者に急傾斜地での林業を奨めることは、酷というものです。
現在の植林は、中山間地域に税金を落とすことが目的ですから、自然や山を壊す林業よりも、自然や山を壊さないで山村生活者がゆっくりと暮らせる「植えない森推進プロジェクト」のほうが、ずっと喜ばれるはずです。

私も高齢者ですから、それを希望します。
林業をせよ、と言われても体力的に出来ません。
山を植えない森にして野生動物たちの棲みかとし、山村の人々の生活も潤うならば、いいことばかりではないでしょうか。
農山村支援政策を変えていきましょう。

               .。o○o。.★.。o○o。.☆

ヘラジカ救って節税も、一石二鳥の取り組み カナダ

2014年03月12日 10:44 発信地:オタワ/カナダ??

3月12日 AFP】カナダの自然保護団体が税務当局と手を組み、寂しい独り者のヘラジカたちを救おうという運動を進めている。

?環境保護団体ネイチャー・コンサーバンシー・カナダ(Nature Conservancy of Canada)はカナダ東部のノバスコシア(Nova Scotia)州とニューブランズウィック(New Brunswick)州の州境沿いに、野生動物たちが行き来できる、いわば野生の回廊を作ろうと計画している。ニューブランズウィックのヘラジカが、個体数の激減が危惧されるノバスコシアのヘラジカたちと出会って繁殖する機会を作るのが狙いだ。

「ニューブランズウィックのヘラジカがノバスコシアに行けば遺伝子プールが増えノバスコシアでもヘラジカが存続できる」と、ネイチャー・コンサーバンシー・カナダのアンドルー・ホランド(Andrew Holland)氏はAFPに語った。

?ニューブランズウィックに生息する健康なヘラジカは2万9000頭を超えるが、ノバスコシアのヘラジカは、寄生虫感染症の流行で約1000頭にまで減った。そこで2013年、その名も「ヘラジカ・セックス・プロジェクト」が立ち上げられた。
もっとも、オオヤマネコ、ボブキャット、カモ、クマ、シカなどの野生動物も計画中の「ヘラジカ回廊」を往来することになりそうだ。

?これまでにネイチャー・コンサーバンシーは、寄贈や買い上げなどでシグネクト地狭(Chignecto Isthmus)の2060エーカー(約8.3平方キロメートル)以上の土地を確保した。ここに
は沼地や湖、湿原が含まれている。回廊の完成を目指して同団体は、さらに1730エーカー(約7平方キロ)の土地の確保を目指している。

?カナダには生態系の多様性や環境保護を目的とした「エコロジカル・ギフトプログラム(Ecological Gifts Program)」という制度があり、これに適合する土地の贈与は減税対象となる。

?この制度の下、これまでにカナダ各地で計1054件、6億3500万カナダドル(約590億円)相当の土地寄贈があり、野生動物の生息地15万ヘクタールの保護につながった。(c)AFP

2014年2月

市川海老蔵さんが、志賀高原にある、木が伐採されたままの旧スキー場0・3ヘクタールにブナやミズナラなど21種1万本の木を一般参加者とともに植える、という話が新聞に掲載されていました。

0,3ヘクタールというのは、3反の広さです。
林業の場合、広葉樹は10反に4000本程度の植林ですから、林業よりも植樹本数が多くなっています。

これは林業ではなく、宮脇方式の「ふるさとの森づくり」です。
下刈りをしないでもいいように、雑草や雑木が生えないように、密植するやり方です。
木が成長するにつれて、環境に合わない木が負けて枯れていきます。

これも一つの考え方かもしれませんが、

「日本の美しい森を後世に伝えたい」、「日本の美しい四季が失われては困る」と海老蔵さんが本気で思われているのなら、平野式「植えない森」をお奨めします。

日本は雨が多いところです。大雪も降ります。
木は植えなくても自分で生えて勝手に成長します。


種から芽生えた小さな双葉を生かすのが平野式「植えない森」
小さな芽を殺すのが「植樹の森」づくりです。

日本の美しい四季は、人間が生まれる前から出来上がっていました。
その美しい四季ある「植えない森」を殺し続けてきたのが人間の活動です。

「植えない森」でも、多種多様な樹種が競争しながら成長し、その環境に合わない木は、最終的に枯れていきます。
最初に勢いよく成長した木は、あとからゆっくり成長してきた木に負ける運命ですが、これが自然です。
人の手の入らない自然の営みを生かした森づくりが、「一番強くて美しい日本の森」として後世に残っていくことになります。

海老蔵の森」は、ぜひ、植えないで、「植えない日本の森」の成長をみなさんで温かく見守ってほしいと希望します。

.以下、新聞記事を載せておきます。


海老蔵さん 森を作る

プロジェクトの発表をする市川海老蔵さん(中央)、阿部知事(左から2人目)ら(20日、都内で)

 歌舞伎俳優の市川海老蔵さんが、日本の美しい森を後世に伝えたいと、山ノ内町の志賀高原で森作りを始める。20日、都内で行われた記者会見で明らかにした。「市川海老蔵『いのちを守る森』づくりABMORI(エビモリ)」と題したプロジェクトで、1年目の今年は6月1日、木が伐採されたままの旧スキー場0・3ヘクタールにブナやミズナラなど21種1万本の木を一般参加者とともに植える。

 昨夏、猛暑に環境異変を感じた市川さんが自身のブログで「何か自分でもできることがないかな?」とつぶやいたところ、「海老蔵の森を作ってみたら?」と勧める書き込みがあった。妻の麻央さんや旧知の元観光庁長官の溝畑宏さんに相談したところ、植樹活動を思いついたという。

 溝畑さんが現在、県観光戦略アドバイザーを務めていることから、ユネスコのエコパークにも認定されている志賀高原で森作りをする運びとなった。スキー客の不振で2009年に営業停止となった前山スキー場跡に段階的に植樹していく。活動費用には寄付金を募る。

 市川さんは「異常気象で日本の美しい四季が失われては困る。緑あふれるすがすがしい地球を未来に伝えていきたい」と意欲を語った。同席した阿部知事も「県も一緒に取り組み、日常で忘れていることを思い出させてくれるようなイベントにしたい」と語った。

(2014年2月21日? 読売新聞)

 

 

熊本県内大臣の紅葉
      上写真は、内大臣国定公園の自然林。

森には、水を蓄えたり、土砂崩れを防いだり、
二酸化炭素を吸収したりする「公益的機能」があります。

この森は、太古の昔から、続いている自然の営みであり、
人間が生まれる前から存在し、人間は、この森の中で生まれ、森で暮らし、
やがて、森を切り開きながら、森を利用して、文明を発達させてきました。
森がなければ、人間もいなかったでしょう。
もちろん、さまざまな野生動物も森があるから存在して来ました

人間がかかわらなくても存在するのが森であり、森は地球にとって、不可欠なものです。
自然の森があったから、山に湧き水があり、豊かな地下水・川が出来たのです。
雨だけでは、人間の生活は不可能です。

この森は、種から出来た多種多様な実生の木で出来ており、
多種多様な野草や動物・鳥・虫・水生生物などをはぐくんでいます。


熊本県内大臣国定公園の紅葉
            上写真は、国定公園「内大臣」の紅葉。
 内大臣林道の実生根っこ
 上の写真は、内大臣林道スギ崩壊地で見つけた実生の根っこです。

5メートルはありました。

自然林は実生の長い根っこたちが絡み合って土砂を押さえ、
雨水も地下深くへ運んでくれています。

 植林林業は森ではない

 内大臣林道のスギ崩壊
 上写真は、熊本県の国定公園・内大臣のスギ植林地の崩壊のようすです。

熊本県上益城郡の内大臣では、山じゅうに挿し木スギを植林しています。
紅葉している自然林は、岩場などで伐採できなかったために残っているだけで、
自然を守るために残されたわけではありません。
 上写真に見える砂防工事現場が下の写真。
 内大臣林道の砂防ダム
 内大臣林道のスギ倒木
           上写真は、挿し木根っこスギ倒木のようす。
 挿し木の根っこは、倒木しているところを見れば、子どもだって分かるでしょう。

上写真に倒木しているスギの根っこをごらんください。1mもあるでしょうか。
挿し木の根っこは「どんだけ〜」ですね。(☆゚∀゚)

自然林の実生の直根と違って、挿し木の根っこは横に張って、
雨水の浸透を邪魔しています。

地下水涵養のためには、自然林の実生の根っこが必要です。

挿し木林業は根っこに大きな弱点を持っているので、場所を選ぶ必要があります。

また、木材生産をすれば木材搬出の際に大きな道路をつくったり、
重機を使ったりしてより大きな土砂崩壊を招くことになるので、
日本の大切な自然生態系・生物多様性保全のためにも、
国有林では林業をするべきではありません。

日本国民のみなさん、倒木した挿し木スギはあちこちで見られるのですから、
目をそむけないでちゃんと見てください。
 林業は森のかわりはできない
現在の林業が森の代わりになれない大きな原因の一つが挿し木の根っこです。

スギ山が崩壊すると喜ぶ人たちが存在することは明らかで、
林野庁などは崩壊することを苦にしているわけではないのです。


どんどん崩れて災害復旧工事が発注できることを待っているようにも見えます。

なぜかと言えば、これだけ杉山が崩壊しているのに、
何の反省もなくいまだに「森づくり」と言ってスギやヒノキを植えつける林業を
子どもたちや何も知らない大人たちに教えているからです。

何一つとしてよいことのない国有林内での林業を、
日本の自然保護運動を代表するような人たちが支援していることは大変重大な問題です。

しかし、日本の著名人たちが挿し木根っこの秘密や間伐の秘密を知らないからこそ、
林野庁は今も大きな顔をして存続しているとも言えます。

国立大学で森と林業を学んだエリートと言われる人たちまでもが、
森と林業の違いが分からない日本に、どうしてなってしまったのでしょうか。

日本の国有林を守るために、国有林内での林業を廃止させましょう。

エコシステム協会では、 日本の国有林内で自然林伐採・挿し木林業を推進し、
山・川・海の生態系を崩壊させている林野庁は、廃止することを提案します。
 
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